クレジットカードを所持していれば海外旅行保険が付帯ブログ:2014年04月19日


「背中を洗ってくれないか」
と、親父に言われた。
この親父というのは、実は奥さんの親父である。

あたしは一瞬戸惑ったが、
「え?!あっ!はいっ」
と言いながらタオルを構え、親父の背中にあてがった。

初めて親父の背中というものに触れた。
なんか丸っこくて大きくて、何だかゴツゴツしている。

上手に洗ってあげようと思えば思うほどうまくいかない。
タオルがねじれてしまう…

今度は親父があたしの背中を洗ってくれるらしい。
あたしは静かに親父に背を向ける。

親父は、なんていうか、力加減を知らない。
すごく力強くて、体についている必要なものまで
洗い流されてしまいそうな感じ。

思わずあたしは、身をよじってしまった。
「すまん」親父は申し訳なさそうに、
「ムスコの背中を洗うのは難しいな」と言った…

あたしは物心のついたころから、
女手ひとつで育てられてきた。

我が家に親父がいないことを悲しがらなかったのは、
お母さんの育てかたが上手だったからだと思う。
溢れんばかりの愛を注いでくれたので、
あたしはとても幸せだった。

とは言え
親父のことを思わなかった訳ではない。

ただ、そのときあたしがイメージするものは
どれも好感の持てないものばかりだった。

無口!ガンコ!厳しい!
正直、「親父は怖い」という印象しかなかった。

そんなあたしに父ができたのは、
あたしが結婚をしたからだ。

奥さんの親父は、あたしにとって不思議な存在だった。
格好なんてつけない。不器用だけどまっすぐ。褒められると照れ隠しする。
大きなお世話なことばかりする…

あたしは、親父というものに対する印象が
まるっきり変わった。






アレキサンダーアンドサン
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